校長中野美加からのメッセージ
東日本大震災でお亡くなりになった方々に、心からのご冥福をお祈りいたします。
そして、被災されたすべての皆様に、心よりの御見舞いを申し上げます。
また、被災地で復旧に取り組んでいる方々に、心からの感謝をささげます。
被災地に居る皆さんは、被災地に居ない私たちの想像を絶する経験をされて、
失ったものを心に抱えながらも、命の灯をともし続けていらっしゃいます。
災害が起った当日・翌日と、私は居てもたってもいられなくなりました。
義援金を送るのはもちろんのこと、物資も送りたいし、
今すぐにでも現地に行って、何かをしたいと思っていました。
そのことをCTCのスタッフに話すと、彼から賢明ではない部分を指摘されました。
物資は仕分けに大変な労力がかかるので、システムが整う迄は、辞めた方がいい。
不案内な人がうろうろ道なき道を右往左往するより、現地までいくガソリン代を
現地に近いところに居る人たちに渡すつもりで、今はまず義援金にした方がいい。
阪神・淡路大震災を経験しているそのスタッフに指摘され、私は、冷静さを取り戻しました。
被災地に居ない私は、被災地の方々のことを考えると、やはり胸が痛くなります。
そして、何とか、役に立ちたいと思います。
「私たちに出来ることは何だろうか。」
このような問いかけを、多くの個人が持ち、メディア上で、様々なことが語られています。
今、私は、いかなる行動を取る場合も、いったん、立ち止まり、
「自分を行動に駆り立てる“機動力”」を見ることの重要性を感じています。
人間は、どのような行動を取る際も、または取らない際も、心の中にある“機動力”により、
行動(する、しない)の決定をし、方向付けをしています。
原発の復旧作業が進む中、今や被災地だけではなく国全体が、
不確かな居心地の悪さを感じながら暮らしているという側面もあります。
このような際、人は怖れと不安に突き動かされてしまいがちです。
私は思います。
私たちに今、必要なことは、“怖れ”の拡散ではなく、その反対のものです。
“怖れ”に身を置くと、買い占めのようなことをしたくなります。
他者や、環境等、自分以外の何かや誰かを責め、批判したくなります。
“怖れ”からは、残念ながら“怖れ”しか生み出されません。
“怖れ”- それ自体は、悪いことではありません。
不測の事態に現れる、人間に備わった“反応”の一つです。
問題は、“怖れ”にどう対応するか、という事です。
まずは自分が「“怖れ”のモードに入っている」と感じられること、
それだけで、実は、かなり大きなステップとも言えるわけです。
もし、“怖れ”を感じ、それに対応した行動をしようとしている自分に気づいたら、
いったん立ち止まり、まず、“怖れ”は、悪いことではない、と知ることです。
(“怖れ”は、「元々弱い自分を守ろう」としているためのものです。)
そして、ゆっくりと“怖れ”の中に居るところから抜け出し、
“愛”を思い出し、その中に移るところをイメージします。
好きな場所や、美しい音楽、安心する感覚を思い出します。
そして、自分が力強く、ゆるぎない感覚になるのを試みます。
“怖れ”から、“愛”へと、機動力が入れ替わっていくと、
機動力が“怖れ”の中にあった時とは、別の行動を選択することになるはずです。
私自身、この震災が起ってから、自分の中にある“怖れ”から、
居てもたってもいられなくなり、自分が何もできないことに対する無力感や、
身の回りの震災に対して無関心な人を見て怒りを感じました。
感情的・思考的に苦しみとも言えるものを経験しました。
そして、このようなつらさの原因が、
実は、“機動力”が“怖れモード”に入っていたということに気づき、
それを止めることが出来たのです。
その後、私が立ち戻ったところは、まずは、自分がエンパワメント
~生きる力・本質の自分~の機動力、それをを発揮する事でした。
人や、社会、政治や、メディアを批判する前に、
自分がしっかり、本質から生きていること、暮らしている事、
当たり前ですが、それが大事だと感じました。
そのうえで、
自分のできることする。
寄付をする。祈りも送る。愛を送る。
一度送ったから、もういい、ではなく、
何度でも、そうする。
今回の出来事で得た学びを、今後の未来に向けての社会参加を考える。
そして、エンパワメントな繋がりを持つように、努力する、
そんなことをするように心がけています。
このHPをご覧になっている皆さんは、意識を持って暮らし、
その意識が拡大することを、常日頃からしていらっしゃることと思います。
そして、そんな皆さんをお誘いしたいのは、私たちに出来ることの一つにある、
自分たちの“機動力”を見て行くことです。
CTCでは、目に見えるものを作っている、目に見えないもの~例えば“機動力”
こうした人間を突き動かす意識に焦点を向け、
そうしたことをベースに行うコーチングの普及と、
そうしたコーチングが出来るコーチの育成を今後もしていこうと考えています。
私たちも、被災地の皆さんの癒しと復興を願い、
我々みんなの愛と共感が、怖れを越えられることを祈り、
自らが、行動していくことが出来ることを胸に、
活動を通して、社会に貢献していきたいと思っています。
2011年3月25日 中野美加 広島にて